優秀な従業員の弊害

優秀な従業員の弊害

一部の従業員に仕事が集中して、長時間労働になっています。どうすれば良いでしょうか?

過重労働によって、健康を害する恐れがあります。その他にも問題がありますので、改善するべきです。

仕事を配分する立場の者にとっては、納期、成果、理解度等を考慮して、優秀な従業員に任せる方が楽です。どこの会社にも優秀な従業員がいると思いますが、特定の従業員に仕事が集中して、長時間労働になることがあります。

長時間労働や過重労働は健康を害したり、残業手当(割増賃金)が膨れ上がったりして問題です。また、万一、その優秀な従業員が退職すると、小規模企業にとっては大きな痛手になってしまいます。

大企業では従業員が1人退職したとしても、他にフォローできる従業員がいると思いますが、小規模企業で特定の業務が特定の従業員に偏っていると、他にフォローできる従業員がいない事態になる危険があります。

信頼関係を構築して、「退職する心配はない」と経営者が信じていても、過重労働が原因で病気になったり、事故に遭ったりする可能性はゼロとは言えません。

特定の従業員しか処理できない業務をなくして、その従業員が退職しても支障が生じない体制を構築するべきです。

そのためには、1人で複数の業務を処理できるように、多能工を進めるべきです。近年は業務が専門化して簡単ではないと思いますが、難しい業務でも工程を数段階の作業に分ければ不可能ではないと思います。

実際にどの作業にどれぐらいの時間を要しているのか、業務日報やヒアリングによって把握して、業務フローを明らかにして、各作業の標準化・マニュアル化を進めます。同時に、属人化している工程を特定して、教育・訓練を行うことが考えられます。

また、配置転換をしたり、長期間の休暇を取らせたり、業務の配分を見直したり、強制的に他の従業員がフォローしないといけない状況にするという方法も考えられます。

少なくとも上司は部下の業務を具体的に把握して、配置転換等の経験者を他部署に1人、1つの業務につき、少なくとも3人は処理できる従業員を整備することが望ましいです。


執筆者:社会保険労務士 木下貴雄【 登録番号 第27020179号 】
就業規則を専門とする社会保険労務士です。中小零細企業の就業規則に関する悩みは全て解決いたします。日々の業務やホームページでは、分かりやすく伝えることを心掛けています。