とりあえず裁定請求

とりあえず裁定請求

数ヶ月後に60歳になる社員がいるのですが、それなりの賃金を支払う予定にしていますので、年金は全く支給されないようです。この場合、年金の請求手続きはしなくても支障はないのでしょうか?

とりあえず、年金の請求手続き(「裁定請求」)はしておいた方が良いと思います。

60歳以降も厚生年金に加入しながら勤務をする場合は、「在職老齢年金」と言って、賃金(標準報酬月額)等に応じて、もらえる年金が減額調整される仕組みになっています。

そのときに、賃金が高額になると、減額される年金の金額も大きくなって、年金がゼロになる(全額支給停止になる)ことがあります。

そうなると、「年金の請求手続きをしても、どうせ支給されないのだから、手続きをする必要はない」と考える方もいらっしゃいます。

確かにそうなのですが、5年後の賃金まで保証されているとは限らないのではないでしょうか。

60歳になって年金の請求手続き(「裁定請求」と言います)をしておくことによって、年金が支給される程度に賃金が下がったときは、支給停止の状態が自動的に解除されて、年金が支給されます。

反対に、裁定請求をしていないと、賃金が下がったとしても、年金は支給されません。手続きをすれば年金は5年前までさかのぼって請求できますが、忘れていると本来もらえるはずの年金がもらえないことになります。

裁定請求をするデメリットは多少の手間くらいですので、とりあえず、裁定請求はしておくようお勧めします。