育児休業・介護休業の相談窓口の設置義務
育児休業・介護休業の相談窓口の設置義務
- 育児や介護をする従業員に対するハラスメントが生じないように、会社は相談窓口を設置していますか?
- 育児休業や介護休業等の制度を利用しようとする従業員に対して、ハラスメントが生じないように、相談窓口を設置するなど、会社は必要な体制を整備することが義務付けられています。
【解説】
育児介護休業法(第10条)によって、従業員が育児休業を申し出たり、育児休業をしたことを理由にして、不利益な取扱いをすることが禁止されています。介護休業についても同様に、育児介護休業法(第16条)で、不利益な取扱いをすることが禁止されています。
また、育児介護休業法(第25条第1項)によって、次のように規定されています。
事業主は、職場において行われるその雇用する労働者に対する育児休業、介護休業その他の子の養育又は家族の介護に関する厚生労働省令で定める制度又は措置の利用に関する言動により当該労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。
育児休業や介護休業等をする従業員に対するハラスメント(嫌がらせ)が生じないように、会社は相談窓口を設置したりして、必要な体制を整備することが義務付けられています。
会社としては相談窓口を設置したつもりでも、従業員がそれを知らなければ意味がありません。就業規則(育児介護休業規程)を作成して、従業員に周知していると思いますので、その中に相談窓口を設置していることを定める方法が考えられます。
なお、育児介護休業法によって、従業員は次の制度を利用することが認められています。
- 育児休業
- 介護休業
- 子の看護休暇
- 介護休暇
- 所定外労働の制限
- 時間外労働の制限
- 深夜業の制限
- 育児のための所定労働時間の短縮措置
- 介護のための所定労働時間の短縮措置
これらの制度の利用は、法律によって従業員の権利として認められていることですので、本人が気兼ねなく利用できるように、ハラスメント(嫌がらせ)を受けないことが保障されています。これらの制度に関する相談も対象になります。
また、育児介護休業(第25条第2項)によって、育児休業や介護休業等に関する相談をした従業員、及び、その相談対応に協力した従業員に対して、不利益な取扱いをすることが禁止されています。
正社員、パートタイマー、アルバイト、契約社員、嘱託従業員など、雇用形態に関係なく、男女の区別なく、全ての従業員が保護の対象になります。
また、指針(ガイドライン)によって、企業は、育児休業や介護休業等に関するハラスメントに対する方針を明確にして、従業員に周知することが定められています。例として、就業規則の服務規律に、育児休業や介護休業等に関するハラスメントを禁止する規定を設けて、違反者に対して懲戒規定を適用する方法が挙げられています。

執筆者:社会保険労務士 木下貴雄【 登録番号 第27020179号 】
就業規則を専門とする社会保険労務士です。中小零細企業の就業規則に関する悩みは全て解決いたします。日々の業務やホームページでは、分かりやすく伝えることを心掛けています。
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