管理監督者の年次有給休暇の取得義務
管理監督者の年次有給休暇の取得義務
- 管理監督者についても、1年に5日以上の年次有給休暇を取得させていますか?
- 管理監督者であっても、労働基準法の年次有給休暇に関する規定は適用されますので、1年に5日以上の年次有給休暇の取得を確認する必要があります。
【解説】
労働基準法(第39条第7項)によって、次のように規定されています。
「第1項から第3項までの規定」によって、勤続年数に応じて一定の日数の年次有給休暇を付与することが定められています。そのうち5日は、年次有給休暇を付与した日(基準日)から1年以内に取得させることが義務付けられています。
また、労働基準法(第41条)によって、管理監督者については、労働時間、休憩及び休日に関する規定を適用しないことが定められています。
労働時間や休日に関する規定が適用されませんので、時間外労働や休日労働という概念がありません。そのため、管理監督者については、時間外勤務手当及び休日勤務手当を支払う必要がありません。
しかし、深夜労働に関する規定の適用は除外されていませんので、管理監督者であっても、深夜(22時から翌日5時まで)の時間帯に勤務をしたときは、その時間に対して0.25倍の深夜勤務手当を支払う必要があります。
また、休暇に関する規定の適用も除外されていません。労働基準法(第41条)によって適用が除外されているのは、”休日”です。”休日”と”休暇”は似ていますが、法律的には意味合いが異なります。
休日とは、出勤する義務がない日(労働日でない日)のことを言います。一方、休暇とは、出勤する義務がある日(労働日)の勤務を免除することを言います。休暇を取得した日は労働日であって、休日ではありません。
そして、管理監督者については、休日の規定は適用されませんが、休暇の規定は適用されます。年次有給休暇の他にも、生理休暇、産前産後休業、育児休業、介護休業等の休暇・休業の規定が適用されます。
管理監督者については、休日勤務手当を支払う必要がありませんので、「相応の成果を上げていれば自由に休んでも構わない」と考えて、以前は年次有給休暇の管理をしていない会社がありました。
しかし、労働基準法が改正されて、2019年4月から、1年に5日以上の年次有給休暇を取得することが義務化されました。
このルールは管理監督者にも適用されますので、年次有給休暇の付与日数や取得日数等について、他の一般従業員と同様に管理をして、適正に取得したことを確認する必要があります。

執筆者:社会保険労務士 木下貴雄【 登録番号 第27020179号 】
就業規則を専門とする社会保険労務士です。中小零細企業の就業規則に関する悩みは全て解決いたします。日々の業務やホームページでは、分かりやすく伝えることを心掛けています。
もっと詳しく
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