出産予定日の変動と産前産後休業の期間

出産予定日の変動と産前産後休業の期間

産前産後休業について、出産予定日と実際の出産日が異なることが多いですが、産前産後休業の期間はどのように考えれば良いですか?

産後休業は、実際の出産日を基準にして8週間取得できます。産前休業は、出産予定日を基準にして6週間取得できますが、実際の出産日が遅れた場合は、6週間より長く取得できます。

女性従業員が出産するときは、原則として、産前6週間、産後8週間の産前産後休業を取得できます。労働基準法(第65条)を見ると、次のように規定されています。

6週間以内に出産予定の女性従業員が請求したときは、就業が禁止されています。また、出産して8週間以内の女性従業員の就業が禁止されています。

例えば、出産予定日が4月20日とすると、3月10日から4月20日まで(6週間=42日)が産前休業の対象期間になります。出産日は産前休業にカウントします。また、実際の出産日が4月20日とすると、4月21日から6月15日まで(8週間=56日)が産後休業の対象期間になります。

ところで、カレンダーを見て数えるとミスが生じやすいですが、厚生労働省の「働く女性の心とからだの応援サイト」に産前・産後休業、育児休業の自動計算のページがあって、便利です。

そして、1週間早く4月13日に出産したとすると、産前休業は3月10日から4月13日まで(35日)、産後休業は4月14日から6月8日まで(8週間=56日)となります。

次に、1週間遅く4月27日に出産したとすると、産前休業は3月10日から4月27日まで(49日)、産後休業は4月28日から6月22日まで(8週間=56日)となります。

以上のとおり、産後休業の期間(8週間=56日)は、出産日が変動しても変わりません。しかし、産前休業の期間については、起点は出産予定日を基準にして6週間前の日(3月10日で固定)で、終点は実際の出産日に合わせて変動します。

また、健康保険に加入している従業員が出産したときは、健康保険から出産手当金が支給されます。健康保険法では、次のように規定されています。

産前42日(6週間)、多胎妊娠の場合は98日(14週間)、産後56日(8週間)で、労働基準法で定められている産前産後休業の期間と一致しています。産前産後休業の期間に対して、出産手当金が支給されます。

したがって、出産予定日の6週間前から産前休業を開始して、出産日が予定日より遅れたときは、出産手当金の支給額は6週間分より多くなります。反対に、出産日が予定日より早くなったときは、出産手当金の支給額は6週間分より少なくなります。

産後休業の56日(8週間)は、出産日が変動しても変わりません。


執筆者:社会保険労務士 木下貴雄【 登録番号 第27020179号 】
就業規則を専門とする社会保険労務士です。中小零細企業の就業規則に関する悩みは全て解決いたします。日々の業務やホームページでは、分かりやすく伝えることを心掛けています。