二次健康診断等給付
二次健康診断等給付
- 二次健康診断の制度を活用していますか?
- 定期健康診断を受診して、過労死に関連する項目の異常が認められた場合は、無料で二次的な健康診断を受けられます。
【解説】
労働安全衛生法に基づいて、毎年1回は定期健康診断を実施していると思います。これを「一次健康診断」と言います。
一次健康診断の結果、過労死(脳・心臓疾患)に関連する次の4項目全ての検査で、「異常の所見がある」と診断された場合に、「二次健康診断」を受けられます。費用は無料です。
- 血圧の測定
- 血中脂質検査
- 血糖検査
- BMI(肥満度)の測定
「異常なし」と診断された場合でも、産業医等が「異常の所見がある」と診断したときは、産業医等の意見が優先されます。
二次健康診断は従業員の請求に基づいて行うものですので、受診は義務ではありません。しかし、そのような危険があると示されていますので、従業員には丁寧に説明して、受診するよう勧めてください。
二次健康診断は、脳血管と心臓の状態を把握するための検査で、具体的には次のとおりです。
- 空腹時血中脂質検査
- 空腹時血糖値検査(空腹時の血中グルコース量の検査)
- ヘモグロビンA1C検査
- 負荷心電図検査又は胸部超音波検査(心エコー検査)
- 頸部超音波検査(頸部エコー検査)
- 微量アルブリン尿検査
また、二次健康診断の結果に基づいて、「特定保健指導」として、脳・心臓疾患の発症を予防するために、医師から次の指導を受けられます。こちらも費用は無料です。
- 栄養指導
- 運動指導
- 生活指導
従業員が二次健康診断を受ける場合は、一次健康診断の受診日から3ヶ月以内に、【二次健康診断等給付請求書】に必要事項を記入して、一次健康診断の結果のコピーを添付して、【労災病院又は指定を受けた医療機関】に提出してください。
「二次健康診断」と「特定保健指導」は、労災保険の給付として行われるものですので、労災病院又は指定を受けた医療機関で受けることになっています。
具体的な手続き等については、厚生労働省の労災保険二次健康診断等給付のページが参考になると思います。