定期健康診断の実施義務と生活習慣病予防健診の活用
定期健康診断の実施義務と生活習慣病予防健診の活用
- 毎年1回、又は、6ヶ月ごとに1回、定期健康診断を実施していますか?
- 一般的な定期健康診断は毎年1回、特定業務や有害業務に従事する者を対象とする定期健康診断は6ヶ月ごとに1回、実施することが義務付けられています。
【解説】
健康診断については、労働安全衛生法(第66条)によって、「事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による健康診断を行わなければならない。」と規定されています。
労働安全衛生法では、医師による健康診断を行うことが義務付けられているだけで、具体的には、厚生労働省令(=労働安全衛生規則)で定めることになっています。
そして、労働安全衛生規則(第44条)では、次のように検査項目を列挙して、1年以内ごとに1回、定期健康診断を実施することが義務付けられています。
- 既往歴、業務歴の調査
- 自覚症状、他覚症状の有無の検査
- 身長、体重、腹囲、視力、聴力の検査
- 胸部エックス線検査、喀痰かくたん検査
- 血圧の測定
- 貧血検査
- 肝機能検査
- 血中脂質検査
- 血糖検査
- 尿検査
- 心電図検査
ところで、健康保険に加入している会社には、毎年、協会けんぽ(全国健康保険協会)から「生活習慣病予防健診」の案内が届いていると思います。この「生活習慣病予防健診」は、労働安全衛生法で義務付けられている検査項目をカバーしていますので、定期健康診断の代わりになります。
協会けんぽの補助がありますし、検査項目が充実していますので、「生活習慣病予防健診」の利用をお勧めいたします。ただし、35歳未満の従業員については補助がありませんので、別途、検討する必要があります。
また、特定業務従事者の健康診断として、労働安全衛生規則(第45条)によって、深夜業を含む業務など、特定の業務に従事する者については、6ヶ月ごとに1回、定期健康診断を実施することが義務付けられています。
更に、労働安全衛生法施行令によって、有機溶剤、鉛、特定化学物質を取り扱う業務など、列挙されている有害な業務に従事する者についても、6ヶ月ごとに1回、定期健康診断を実施することが義務付けられています。
執筆者:社会保険労務士 木下貴雄【 登録番号 第27020179号 】
就業規則を専門とする社会保険労務士です。メールを用いた関連サービスは20年以上の実績があり、全国の中小零細企業を対象に、これまで900社以上の就業規則の作成・変更に携わってきました。

