就業規則を変更したときの届出義務

就業規則を変更したときの届出義務

  • 就業規則を変更したときは、労働基準監督署に届け出ていますか?
  • 就業規則を変更したときは、労働基準法によって、労働基準監督署に届け出ることが義務付けられています。

【解説】

労働基準法(第89条)によって、次のように規定されています。

従業員数が10人以上の会社は、就業規則を作成して、労働基準監督署に届け出ることが義務付けられています。就業規則を変更した場合も同様に、労働基準監督署に届け出ることが義務付けられています。

また、労働契約法(第7条)によって、次のように規定されています。

合理的な労働条件を定めている就業規則を従業員に周知している場合は、その内容が労働契約の内容(労働条件)になることが定められています。したがって、会社が労働条件を変更する場合は、就業規則の規定を変更する必要があります。

また、労働契約法(第9条)によって、会社が就業規則を変更する場合は、原則として、従業員から同意を得る必要があることが定められています。

ただし、労働契約法(第10条)によって、不利益の程度、変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、従業員との交渉の状況等の事情に照らして合理的と認められる場合は、従業員の同意がなくても、有効に就業規則を変更できることが定められています。

会社が就業規則を変更するつもりがなくても、法改正に伴って、就業規則を変更せざるを得ないケースがあります。例えば、1年に5日の年次有給休暇の取得が義務付けられたり、月60時間を超える時間外労働の割増賃金率が引き上げられたり、育児介護休業法が改正されたりしました。

就業規則を従業員にとって不利益に変更する場合は、慎重に検討して進める必要がありますが、法改正に伴って就業規則を変更する場合は、通常は従業員にとって有利な変更ですので、従業員から同意が得られるはずです。また、同意が得られなくても、就業規則の変更は合理的と認められます。

そして、就業規則を変更する場合の労働基準監督署への届出については、次の3点セットを提出して行います。

なお、従業員数が10人未満の会社であっても、就業規則を労働基準監督署に届け出た場合は、労働基準監督署内の記録として残っていますので、変更の都度、届け出ないといけません。そのため、就業規則の初回の届出は、従業員数が10人になることが見込まれる段階で行うのが効率的です。

労働契約法(第7条)で定められているとおり、合理的な労働条件を定めている就業規則を従業員に周知している場合は、従業員数や労働基準監督署への届出の有無に関係なく、従業員に適用できます。


執筆者:社会保険労務士 木下貴雄【 登録番号 第27020179号 】
就業規則を専門とする社会保険労務士です。中小零細企業の就業規則に関する悩みは全て解決いたします。日々の業務やホームページでは、分かりやすく伝えることを心掛けています。

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