150%の割増賃金(60時間超の時間外勤務手当)
150%の割増賃金(60時間超の時間外勤務手当)
- 時間外労働の時間が月60時間を超えたときは、超えた時間に対して、50%以上の割増率で時間外勤務手当(割増賃金)を支払っていますか?
- 労働基準法が改正されて、月60時間を超える時間外労働をさせた場合は、通常の賃金の50%以上の割増賃金を支払うことが義務付けられています。
【解説】
労働基準法(第37条)によって、次のように規定されています。
1日8時間又は1週40時間の法定労働時間を超えて労働させた場合は、超えた時間(時間外労働の時間)に対して、通常の賃金の25%以上の割増賃金(時間外勤務手当)を支払うことが義務付けられています。
また、1週1日又は4週4日の法定休日に労働させた場合は、その日の労働時間に対して、通常の賃金の35%以上の割増賃金(休日勤務手当)を支払わないといけません。
そして、労働基準法(第37条)には続きがあって、次のように規定されています。
ただし、当該延長して労働させた時間が1ヶ月について60時間を超えた場合においては、その超えた時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の5割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。
時間外労働の時間が月60時間を超えた場合は、超えた時間に対して、通常の賃金の50%以上の割増賃金(時間外勤務手当)を支払うことが定められています。
1.5倍の割増賃金を支払っても利益が出る業務、そこまでして行う必要のある業務は限定されると思います。時間外労働を抑制して、過重労働を防止するために定められた規定です。
時間外労働の時間で判断しますので、法定休日労働の時間は含みません。
例えば、就業規則で「日曜日を法定休日とする」と定めている場合は、日曜日は法定休日労働として、その日の労働時間に対して、135%の休日勤務手当を支払う必要があります。
一方、就業規則で法定休日を特定していない場合は、最後の休日が法定休日になります。なお、就業規則で特に定めていない場合は、1週間は日曜日から土曜日までを単位とすることになっています。
例えば、所定休日が土曜日と日曜日の週休二日制の会社で、日曜日に出勤したとしても、同じ週の土曜日に休日を与えていれば、週1日の法定休日を確保していますので、法定休日に労働させたことにはなりません。
ただし、(法定外休日の)日曜日に出勤して、労働時間が1週40時間を超えた場合は、時間外労働の時間にカウントすることになります。
日曜日に出勤して、同じ週の土曜日にも出勤した場合は、土曜日が法定休日労働になります。土曜日の労働時間は、時間外労働の時間にはカウントしません。
ところで、中小企業については、150%の割増賃金の支払い義務は猶予されていましたが、2023年4月以降は中小企業にも適用されています。

執筆者:社会保険労務士 木下貴雄【 登録番号 第27020179号 】
就業規則を専門とする社会保険労務士です。中小零細企業の就業規則に関する悩みは全て解決いたします。日々の業務やホームページでは、分かりやすく伝えることを心掛けています。
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