雨天時にバス通勤をしたときの通勤手当
雨天時にバス通勤をしたときの通勤手当
普段は自転車で通勤している従業員が、雨の日はバスで通勤しています。通勤手当は支払っていませんが、会社はバスの運賃を支払うべきですか?
法律上は支払う義務はありませんが、就業規則や雇用契約に基づいて、支払いを求められる場合があります。
労働基準法で通勤手当を支給することは義務付けられていませんが、就業規則(賃金規程)に通勤手当を支払うことを定めている場合は、就業規則に基づいて通勤手当を支払う必要があります。
電車通勤をする従業員には定期券代の実費、自動車通勤をする従業員には通勤距離に応じて定めた額を通勤手当として支給している会社が一般的です。
また、就業規則を作成していない会社でも、採用時に通勤手当を支給することを約束していた場合は、個別にした約束(雇用契約)に基づいて、通勤手当を支払わないといけません。
そして、普段は自転車通勤で、雨の日にバス通勤をしたときの取扱いについては、就業規則(賃金規程)の規定の仕方によります。
例えば、「会社が認めた通勤経路で往復した場合の費用を通勤手当として支給する」と規定している場合は、「自転車通勤=会社が認めた通勤経路」となりますので、それと異なるバスで通勤した場合の費用を支払う必要はありません。
一方、「通勤に要する費用の実費を通勤手当として支給する」と規定している場合は、バスの運賃の実費を支払う義務があります。
また、採用時に本人に、「自転車通勤の場合は通勤手当を支払いません」と通知(約束)していた場合は、バスの運賃を支払わなくても構いません。
バスの運賃を支払う義務がない場合であっても、従業員にとって有利な取扱いは可能ですので、会社がバスの運賃を支払っても問題はありません。
ただし、不正受給を防止するために、原則的な通勤手段を決めて、それと異なる手段で通勤する日は、許可制にしたり、雨天時のみバス通勤を認めたり、ルールを定めて、後で確認できるように記録を残しておくべきです。また、不満が生じないように、同じ条件の従業員については、公平に取り扱うようにしてください。

執筆者:社会保険労務士 木下貴雄【 登録番号 第27020179号 】
就業規則を専門とする社会保険労務士です。中小零細企業の就業規則に関する悩みは全て解決いたします。日々の業務やホームページでは、分かりやすく伝えることを心掛けています。
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