長期休業(休職や欠勤)と社会保険料の徴収
長期休業(休職や欠勤)と社会保険料の徴収
従業員が病気のため入院することになりました。職場に復帰できるのは数ヶ月先のようで、それまでは無給で処理をする予定ですが、その間の社会保険料はどうすればいいでしょうか?
従業員負担分の社会保険料は、毎月、会社に振り込んでもらう方法が良いです。
会社は毎月、決められた社会保険料(健康保険と厚生年金保険の保険料)を納付する義務があります。従業員も毎月、個人ごとに割り当てられた社会保険料を負担する義務があります。
通常は、毎月支払う賃金から、会社が従業員負担分の社会保険料を控除(徴収)します。しかし、従業員が1ヶ月以上休職や欠勤をする場合は、賃金が支払われませんので、会社は社会保険料を控除(徴収)することができません。
無給であったとしても、会社も従業員も社会保険料は免除されませんので、会社は何らかの方法で従業員負担分の社会保険料を徴収する必要があります。
徴収の方法としては、次のような方法が考えられます。
- 毎月振り込んでもらう
- 会社で立て替えて、復帰後にまとめて返済してもらう
- 本人負担分の社会保険料と同額の賃金を支給して徴収する
- 数ヶ月分の社会保険料をあらかじめ会社に預けてもらう
2.の復帰後にまとめて返済してもらう方法は、長期になると社会保険料の総額が膨れ上がって返済が大変です。また、復帰しないで退職するケースでは、返済に応じてもらえなくてトラブルになることがよくあります。2.の方法は避けるべきです。
3.の本人負担分を支給すると、支給した金額は賃金として取り扱われます。健康保険の傷病手当金を受給している場合は、その分だけ傷病手当金が減額されます。従業員にとっては受け取れる金額は同じですが、会社の負担が無駄に増えます。
4.の方法は、予定していた時期に復帰をすれば問題はありませんが、復帰が遅れると問題になります。
支障がなければ、1.の方法が良いと思います。
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