傷病手当金の待期期間

傷病手当金の待期期間

私傷病により4日以上会社を休んで無給の期間は、健康保険から傷病手当金が支給されると思いますが、最初の3日間は年次有給休暇を取得しても良いですか?

傷病手当金の支給には影響しませんので、最初の3日間は年次有給休暇を取得しても構いません。

健康保険の傷病手当金は、次の条件を満たしている場合に支給されます。

  1. 私傷病による病気やケガが原因で就業できない
  2. 4日以上休業した
  3. 賃金が支払われない

健康保険の傷病手当金は、私傷病のため休業した従業員の賃金を補償する制度で、休業日数が3日以内の場合は補償の対象外とされています。一定程度以上の重病・重傷を対象として、その分、手厚い補償を行うこととしています。

傷病手当金の支給額は、1日につき、「直近12ヶ月の標準報酬月額の平均/30日」の3分の2です。要するに、1ヶ月休業したときは、標準報酬月額の約3分の2が支給されます。支給される期間は、通算して1年6ヶ月が上限です。

4日目以降の無給の休業日(休業期間)に対して、傷病手当金が支給されます。最初の3日は待期期間と言って、連続して休業していることが条件になっています。

待期期間の賃金の支払いについては、条件は定められていませんので、年次有給休暇を取得しても構いません。また、休日であっても、実際に就業できない状態であれば、待期期間の日数に数えます。

なお、年次有給休暇を取得するかどうかは本人が決めることですので、会社が年次有給休暇の取得を強制することはできません。

ところで、労災保険にも健康保険の傷病手当金に相当する制度があって、業務災害又は通勤災害による傷病が原因で休業したときは、休業補償給付(休業給付)が支給されます。

労災保険の休業補償給付にも3日の待期期間が条件として定められていますが、労災保険の方は連続でなくても認められます。年次有給休暇を取得した日や休日であっても、実際に就業できない状態であれば、日数にカウントするという取扱いは同じです。


社会保険労務士 木下貴雄

執筆者:社会保険労務士 木下貴雄【 登録番号 第27020179号 】
就業規則を専門とする社会保険労務士です。メールを用いた関連サービスは20年以上の実績があり、全国の中小零細企業を対象に、これまで900社以上の就業規則の作成・変更に携わってきました。