生活習慣病予防健診と定期健康診断
生活習慣病予防健診と定期健康診断
協会けんぽから「生活習慣病予防健診」の案内が届きましたが、これは定期健康診断の代わりになりますか?
はい。「生活習慣病予防健診」は、労働安全衛生法で毎年1回行うことが義務付けられている定期健康診断の代わりになります。
労働安全衛生法(労働安全衛生規則)によって、次の項目について、毎年1回定期健康診断を実施することが義務付けられています。
- 既往歴及び業務歴の調査
- 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
- 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
- 胸部エックス線検査及び喀痰かくたん検査
- 血圧の測定
- 貧血検査
- 肝機能検査
- 血中脂質検査
- 血糖検査
- 尿検査
- 心電図検査
一方、協会けんぽ(全国健康保険協会)が行っている「生活習慣病予防健診」の検査項目(一般健診)は次のとおりです。
- 問診・診察等
- 身体計測(身長、体重、腹囲、BMI)
- 血圧測定
- 尿検査
- 便潜血反応検査
- 血液検査
- 心電図検査
- 胃部エックス線検査
- 胸部エックス線検査
労働安全衛生法の定期健康診断は、従業員の健康状態を把握することが目的ですが、協会けんぽの生活習慣病予防健診は、それに加えて生活習慣病を予防することも目的に含まれています。
項目の区分の方法が異なっていますが、生活習慣病予防健診の方が充実していますので、労働安全衛生法で義務付けられている定期健康診断の検査項目を全てカバーしています。したがって、生活習慣病予防健診を受ければ、定期健康診断を実施したことになります。
ただし、協会けんぽの生活習慣病予防健診は、35歳以上75歳未満の従業員(健康保険の被保険者)が対象です。35歳未満の従業員は対象外ですので、別の手段を考える必要があります。
また、協会けんぽでは、「特定健康診査」も行っていますが、これは従業員の家族(被扶養者)を対象とするものです。
生活習慣病予防健診の費用は約18,000円ですが、協会けんぽから7割の補助がありますので、実際は3割負担の約5,000円で受けられます。ただし、オプションの検査項目を追加した場合は、別途費用が掛かります。
普通に医療機関や健診機関で定期健康診断を実施すると、10,000円前後が相場ですので、協会けんぽの生活習慣病予防健診を利用した方がコストを抑えられます。

執筆者:社会保険労務士 木下貴雄【 登録番号 第27020179号 】
就業規則を専門とする社会保険労務士です。中小零細企業の就業規則に関する悩みは全て解決いたします。日々の業務やホームページでは、分かりやすく伝えることを心掛けています。
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