勤務時間の短縮と失業給付

勤務時間の短縮と失業給付

雇用保険に加入しているパートタイマーから、「勤務時間を短縮して、1日4時間勤務で週4日出勤に変更できませんか?」と相談を受けました。家庭の事情があるようで、会社としては応じても良いのですが、将来の退職時に雇用保険の失業給付はもらえないようになりますか?

勤務時間を短縮して、雇用保険の被保険者資格を喪失した状態が続くと、雇用保険の失業給付はもらえません。

雇用保険は、「1週間の所定労働時間が20時間以上かどうか」が加入基準になっています。

現在は雇用保険に加入しているようですが、1週間の所定労働時間が16時間になると、雇用保険の加入要件を満たしませんので、資格喪失の手続きをすることになります。

雇用保険の失業給付を受給するタイミングとしては、雇用保険の資格を喪失したとき、及び、実際に退職したとき、が考えられます。

普通に退職するケースでは、雇用保険の被保険者の資格喪失の手続きをして、失業状態(就職する意思と能力があるけれども就職できない状態)になった場合は、雇用保険から失業給付(基本手当)が支給されます。

しかし、お問い合わせのケースのように、本人の事情で勤務時間を短縮して、他社で就職する意思がない場合は、失業状態とは認められませんので、失業給付は受給できません。

もし、勤務時間を短縮した後に、他社で就職する意思がある場合は、貴社で勤務した日数や収入等を正しく申告して、求職活動等を行えば、出勤日以外の日が失業している日と認められて、失業給付を受給できる可能性があります。

次に、失業給付を受給しないまま、しばらく短時間の勤務を継続した後に退職した場合です。

失業給付を受給できる期間は、原則として資格喪失日から1年間と定められていますので、例えば、1年後に退職したとすると、失業給付は受給できません。給付制限期間(2ヶ月)と失業給付(基本手当)の所定給付日数(90日、120日、150日)を考慮すると、半年以内に退職すれば失業給付を受給できる可能性があります。

また、別の可能性として、1週間の所定労働時間を20時間未満に変更した場合は、その日に雇用保険の資格を喪失するのが原則的な取り扱いですが、勤務時間の短縮が臨時的・一時的なもので、一定期間後に20時間以上に復帰することを前提としている場合は、雇用保険の資格を喪失しないで継続できます。

ただし、例えば、3ヶ月後に20時間以上に復帰する予定だったけれども、結果的に復帰しないまま3ヶ月が経過した場合は、その日に雇用保険の資格を喪失することになります。なお、「臨時的・一時的」の期間は6ヶ月程度が上限とされています。

また、育児介護休業法に基づいて、子の養育又は家族の介護のために、将来20時間以上に復帰することを前提として勤務時間を短縮した場合も、最長で子が小学校に入学するまで、家族の介護が不要になるまで、雇用保険の資格を喪失しないで継続することになっています。この場合は、数年間に及ぶことがあります。